単身サイクリストと愉快な工具たち 

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今の体力の限界を知る旅 ~ 犬吠埼サイクリング

数日前の天気予報がほとんどあてにならない今日この頃。

この1週間、準備していいものかどうか迷いながら自転車を整備し、バックにパッキングをしながら悶々としてました。

前日になってようやく雨が降らない予報に。

ぼんやりと思い立った、あの場所へ向かうことにしました。

今回のサイクリングは

「海を見に行こう。」

が本来の目的。

ちょうど、マイチャリで大洗まで海を見に行こうサイクリングをやってるし。

(あちらは面白いくらいに一向に到着する気配がありませんが…)

それがどういうわけか、どんどん距離が伸びていき、今回の犬吠埼サイクリングとなりました。

コースは、自宅~高萩~大洗~鹿嶋~銚子~犬吠埼の約230km。

まっすぐ行けば189kmなのですが、久しぶりに高戸小浜海岸を見たかったのでちょっと遠回りです。

帰りは銚子電鉄も使って輪行で帰ることになります。当然のことながら、時間が遅くなるので東京から新幹線です。

頑張ってもおそらく終電(22:44発)になります。

今の私には体力的に200kmを超えてくるときついものがあります。

それでも、山である栃木県から海へ向かうのだから基本下り基調だろうと安易に考えてまして。

春の東京タワーサイクリングと同じくらいじゃないかと自分に言い聞かせて出発しました。

前日は午後9時過ぎに布団に入り、うまいこと眠りにつきました…と思ったら約1時間ごとに目が覚めました。

眠いはずなんですけどね。

そして最後に午前1時半に目が覚めたので思い切って起床。

朝ごはん(?)を食べ、のんびりと着替えて3時20分頃ようやく出発。

久しぶりのナイトランです。それでも星が見えるほどのいい天気。

小雨を覚悟していただけに、気持ちは昂ります。

2年前、唐沢峠の先で道を間違えて馬頭方面に下っていってしまったので今回は明神トンネル方面に向かい、須賀川を抜けて大子に入りました。

水郡線が見えてきたところでちょっと寄り道。

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早朝の常陸大子駅にて。

ホームでは、始発の電車が暖気しつつ出発を待ってました。

蒸気機関車って、今の技術で作ったらどんな形になるんでしょうかね。

やっぱり蒸気で直接駆動させずに蒸気タービンで発電してってことになるんでしょうか。

余談ですが画像を見て分かる通り、今回はRFX8にWH7900-C24-TLの組み合わせです。

距離もさることながら海風や大型車の走行風に負けないために、そして前半の山岳地帯に勝てるように軽いホイールを選択しました。

ここから道の駅だいごまではもうすぐ。あえて商店街の石畳風のところを走っていきました。

高ぶる気持ちに任せて頑張ったところ、道の駅だいごまで2時間で到着しました。

自分で言うのもなんですが、初めから飛ばしすぎじゃないでしょうか…

軽く補給食を食べて、トイレを済ませ、早々に出発です(写真忘れた…orz)。

新月居トンネルを過ぎ、小生瀬十字路にさしかかります。

前回は熱中症を抱えたままここを直進して猪ノ鼻峠を登らされてきつかったので、今回は右折しました。

結果からいうと今回の道のほうがつらい。

平坦だと思われた道は結構アップダウンがあり、集落の中を走る道は狭く走りづらいのです。

けして道がきれいとは言えず、対向車が来たら…おそらく一巻の終わりでしょう。

自動車で行く分には気にならないアップダウンが自転車にはいやらしいです。

とどめは残り3キロ区間の登り。

峠という名前はないものの、結局ひと山越えていく羽目になります。

しかも最高勾配は11%。約2キロほどですが、まだまだ前半戦なのに足を削られるのでうんざりしました。

こんないやな道ならばおとなしく猪ノ鼻峠に行っておけばよかったと後悔しきりです。

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名もない峠の頂上。登れないほどきついわけじゃないが、今回一番の急坂でした。

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降りていく方は林の中。当然湿ってるし、場所によっては苔も生えてました。

まったく飛ばせません。

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林道なんかもありまして。危険な感じがします。

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海はこっちのほうかな。あと一つ峠的なものを超えれば今回の山岳地帯は終了です。

息を整えながら慎重に下っていき、すぐに折橋交差点に。矢祭町に通じる国道349号とあって、ココストアにはバイクツーリングの方々がいっぱいいました。

トイレに行きたかったけど、混んでるのでパス。我慢して花貫ダム方面を目指します。最後の峠?越えです。

ようやく高萩市に入り、あとは下るだけ。天候が晴れのため、ずいぶん気温が上がってきました。

ようやくトイレ発見。

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清流の郷 花貫物産センター。

ついでに水分補給も行いました。リアルゴールドが美味しかったです。

さらに進み、ダムを発見。

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花貫ダム。

釣り人がいますが、何が釣れるんでしょうかね。

この駐車場で今日初めて自転車の人を見ました。MTBでしたが、これから登っていくんでしょうかね。

順調に下っていき、国道6号のお巡りさんに軽く会釈したくらいにして、ようやく最初の目的地に到着。

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高戸小浜海岸。

ちょうど2年ぶりでしょうか。

頭痛に悩まされたことをもう一度思い出しました。

朝8時半頃ということもあり、磯遊びをする小学生とかはいませんでした。

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もうちょっと奥で。

バッグが重くて、このまま帰りたくなってしまうのでした。

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写真撮影中の夫婦?。

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波はちょっと高めでしょうか。

ちょっとだけ磯遊びをした後、半分意地になって先を目指します。

次の目的地は大洗。できればここで昼食としたいと思っていました。

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まっすぐに走る道。気温は30度近くに上り、かなりこまめに水分補給してきましたがかなり厳しい状態に。

こまめに止まって休憩しながら冷たいジュースを買ったりして何とかごまかして進みます。

とうとう我慢できずにコンビニにピットイン。

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ロックアイスを購入し、半分をボトルに詰め込みます。

残り半分は、

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アイスパック。

今年のツールドフランスでも氷を入れて走ってた人がいましたが、2年前に続き、氷による冷却が必要になってきました。

走行風だけでは体の放熱が追いつきません。

ガリガリ君も補給しました。

余計に頭が痛くなりました。しばらく食べないようにしよう。

ちなみに家から持ってきた補給食のうち、塩分チャージタブレットは3つ。

こんなに気温が高くなるとは思ってもみなかったのです。もっと持ってくればよかった。

このタイミングで1つ補給。

この後は氷が解け切るごとにコンビニによって氷を補給することになります。

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途中立ち寄った、トイレの前から。眺めのいいトイレって…。

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海辺には道路がありました。いいなこの道。

3回ほど氷を取り換えた後、ようやくたどり着きました。

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大洗町

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ここにもありました。girls und pantzer。

今更ながらよくたった1クールのためにこれだけのキャラクターの設定を決めたなぁと感心しました。

嫌いじゃない、いや、むしろ好きですが、いつまで続くんでしょうか。

どこで昼食にしようか迷いながらふらふらと走ってると、2つ目の目的地に到着してしまいました。

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大洗マリンタワー

今更登る気にもなれず、自販機でコーラを買って飲んでると正午のお知らせが。

高萩からこの区間、3時間で行けると踏んでいたのですが予定より10分以上かかってしまいました。

暑さのせいで何度もコンビニによっていたせいですね。暑さに弱いです。

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舞祭りとかやってたのはこのステージですね。

区画してるってことは明日も何かやるのかな。

さらに何食べようかと彷徨いましたが、結局決めきれずそのまま大洗を脱出。

海鮮丼、食べたかったなぁ。今度は大洗目的地でポタリングに来ようと決めた瞬間でした。

高萩到着までに稼いだマージンを完全に使いきり、ちょっと焦ってきました。

美味しいものをあきらめ、コンビニで昼食。

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セブンイレブンのおにぎり日高昆布と納豆巻き。

実は、今日の朝食にもこのメニューが含まれてました。

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ヘルメットは日向で乾かしておきました。

このあたりからは首の後ろだけでなくヘルメットの中にまでアイスパックを入れて走ってました。

こけたらマジやばい気がしましたが、ちょっとでも冷やしたかったので。

解けた氷が目のほうに滴ってきてちょっと邪魔でした。

首の後ろの氷は解けるとおなかのほうに水として回ってくるので、腹回りが常にびしょびしょです。

何度も氷を買い、たまにリポD飲んだりして何とか進みます。

鹿嶋付近を3時ちょっとすぎに通過。何とか予定通りですが、道の状態がわからないのでちょっと不安と焦りがあります。

神栖市に入り、ちょっとトイレ休憩。

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神栖中央公園。

この付近には、やっぱり2年前に仕事で宿泊したことがあるのですが、こんなのあったのかな?

やたらちびっこがいっぱいいましたが、理由は奥に水場があるため。噴水とかあって涼しそうでした。

少し気温が下がりつつあるのはいいのですが、のんびりしてると日が暮れてしまいます。

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おそらく最後の氷補給。

まったくケイデンスが上がらず、ごく軽い下りなのに、30km/hが出ません。完全に疲れ切ってます。

この気温の高ささえなければもっと余裕あるのになぁ。

高萩に向かわずにまっすぐ調子に向かえばよかったと、ちょっと後悔しました。

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銚子大橋

一言、長いです。迷わず歩道をゆっくりと渡りました。

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そして千葉県へ。

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振り返って。さようなら茨城県また逢う日まで

今更ながら気づいたのですが、雲がしっかり秋の雲になってますね。

日暮れを恐れつつ最終目的地へ向かいます。

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銚子駅前交差点。

どことなく青森港前を思い出しました。

このあと、最後にちょっと登りがあったのは誤算でしたが、ふらつくママチャリの女の子を倍の速度でパスし、あと少しでゴールと思い頑張りました。

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君ヶ浜周辺にて。

陰で自分を表現してみましたが、残念ながら自転車が写ってませんでした。

ここちよい海風を受けながら、ついにゴールです。(もう、ゴールしても、いいよね?) 

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犬吠埼灯台

ついに到着しました。

時刻は午後五時。自宅を出発したのが午前3時20分ですから、13時間40分にして、ようやくたどり着きました。

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きれいすぎる白い壁にそーっと自転車を立て掛けて1枚。

今決めました。この写真ともう一枚、チャリダーに送ってみよう。

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君ヶ浜を望む。

写っているおじいさんが私に話しかけてきました。

どこから来た~とか話していると、ご本人も1度日光までサイクリングしたことがあるとのこと。

そのほか、君ヶ浜で走りこんで野球選手を目指した話とかいろいろしてくれました。

こういう出会いも、楽しいですよね。

どうか、これからも、お元気で。

感極まったので、ほかの観光客の方に珍しくシャッターを押してもらいました。

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キター!

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横向きで。

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アップで。

いろいろ撮ってくださいました。快く撮影をしていただきありがとうございました。

ちなみにこんなふうに自転車を持ち上げて撮影するのは初めてです。

すぐに帰ってしまうのも惜しいので、遊歩道を歩いてみました。

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後ろからの灯台

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何となく水平線が丸く見えるのは、カメラのせいですよね。

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小さいけど、パノラマしてみました。

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昔は下まで行けたようです。

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足元にあった、小さい花。

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遊歩道の終わりから1枚。

ベンチに腰掛け、しばらく君ヶ浜を眺めた後、名残惜しいですが帰路につきます。

宿、取っとけばよかったなぁ…

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銚子電鉄戸川駅。

ある人曰く、「電車界の生きた化石」。

一度、ご当地萌キャラグランプリ(だったかな)でお会いしたことがある(気がする)銚子電鉄

時間も遅いので、人もまばらでいい感じです。

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誰もいなかったのでこの場所で自転車をパッキング。

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電車を待ちます。

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まだかなまだかな~

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きた~。2両編成です。

本当は19時台の電車に乗るつもりでしたが、間に合いそうなので1時間早めて18時台の電車に乗車。

車両番号2501と書かれた昭和37年生まれの子の電車は、けして乗り心地がいいものではありませんが、

短い距離ならそれがまたいい味となり、ローカル線の魅力となっています。

荷物の関係で座ることはできませんでしたが、テレビで見たことのある若い車掌さんにも会えたので大満足です。

ちなみに、銚子駅まで片道310円ですが、自転車も同じ料金がかかりました。

一応コクーンでも載せてくれるようです。JRだとアウトでしょうけどね。

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車いすのスペースを拝借。

銚子駅についたのはいいけど、地名がわからず乗るべき列車に乗れずに1時間ほど待ちぼうけ。

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小腹がすいたので補給を。

頭痛もするのでバファリンを飲みました。

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醤油樽。でけえ。

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イルカがいるみたいですね。

千葉駅までは1時間以上ある工程。

東京方面に向かう人でそれなりに混んできました。

でっかいバッグを持った人や、渋谷あたりに繰り出そうとしてるギャル(変身中)とか。

しかもあっちこっちの人身事故の影響で電車は遅延し、千葉駅では小走りになる羽目に。

なんとか東京駅に到着し、改札出てる時間がもったいないので窓口で新幹線の切符に交換してもらい、

何とか最終列車に乗り込みました。あぶなかった。東京駅で待ちぼうけとか、勘弁してほしいです。

那須塩原駅につくと天気は雨。迷わずタクシーに乗ることに。

ちょうど塩原観光タクシーのサイクルレスキュータクシーが止まってたのでお願いしました。

プリウスαなので、畳んだ自転車をトランクにぎゅってされずに乗せることができました。

初めて乗りましたが、これはいいです。

お釣りはいらないって言ったのにちゃんと返されました。

長々と書いてしまいましたが、何となく達成感は伝わったでしょうか。

顔だけ目いっぱい日焼けしましたが、それもまたいい思い出です。

次に行くことがあったら、まっすぐ向かい、ホテル取って行こうと思いました。

そうすればその先まで行け…

以上、強行日帰り犬吠埼サイクリングでした。